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皆さま、はじめまして。私は日本航空宣伝部の森川健と申します。
私たちJALグループでは、ユニバーサルデザイン(UD)を基本指針に、空港や機内設備の快適性を目指すなどさまざまな改善を行っています。JALグループのユニバーサルデザインとは、単に設備や物に使いやすいデザインを施すだけではありません。お客さまのあらゆるストレスに敏感になり、それをおもてなしのこころで受けとめる、このような姿勢に基づいた、“こころのユニバーサルデザイン”を目指しています。
【写真で見る】赤星選手も登場した竹製車いすの発表会などの様子
本日は、その取り組みの一つとして、羽田空港(国内線)、伊丹空港、大分空港の3空港に計4台配備している「竹製車いす」のご紹介をさせていただきます。
「竹製車いす」は、保安検査場において金属反応が出ないという点が特徴です。車いすをご利用されるお客さまが、保安検査場を通過しご搭乗口まで快適にご移動いただけます。(ご自身が身に着けているものが反応した場合は、通常と同じくボディーチェックが行われますのでご容赦ください)
これまで金属製車椅子では、お客さまが保安検査場を通過する時、たとえ金属品を所持されていなくても、車椅子の金属が検査機に反応するため、その後、ボディーチェックや簡易検査機での検査を余儀なくされておりました。
「お客さまのご不便を少しでも解消したい」という思い、「気づき」を実現するために、日本最大級の公的研究機関である独立行政法人の産業技術総合研究所、及び大分県の工房サン創ing社の3社にて、約4年をかけて「竹製車いす」を共同開発いたしました。
「竹製車いす」は、車輪、強度を保つ軸や軸受け、ブレーキ等全てにおいて金属を使用していません。大車輪に装着される握り手部分(ハンドリム)の輪状も竹で作られており、竹特有の温かさを感じることができます。
また足乗せ部分や全体の強度確保にはしなやかな竹の弾性を生かすための特殊技術が施されており、介護用と見られがちな車椅子ではなく洗練された家具のような雰囲気を併せ持ち、日本の産業文化、日本の最先端技術、そして日本のおもてなしの心が融合した製品です。
公益財団法人日本デザイン振興会より「2011年グッドデザイン賞」を受賞し、社外からも高い評価を頂いております。
<審査委員の評価コメント 抜粋>
全く金属部品を使用しないことで空港内での車椅子のまま保安検査場を通過する竹製車椅子のデザインは、素材感と仕上げの完成度も高く評価された。
実際にご利用頂いたお客さまの反応としては、直接ボディーチェックを受けることなく車いすのまま通過してご搭乗口まで行くことができ、旅行前のストレスを軽減できると、ご好評をいただいております。
プラスの側面ばかり、これまでご紹介させていただきましたが、一方でコスト面が課題となっています。通常の空港配備の金属製車椅子と異なり、「竹製車いす」は手作りで、大量生産が難しいため、どうしても通常の金属製車椅子と比し、コストが割高となってしまいます。
空港へのサービスを展開するにあたり、この取り組みに大いに賛同してくださったのは、元プロ野球選手(阪神タイガース)の赤星憲広さんです。現役時代の2003年から盗塁数に応じて車椅子の寄贈をする活動をされていて、09年までに寄贈した数は301台になりました。そして引退後の現在も、「Ring of Red~赤星憲広の輪を広げる基金~」を設立し、車椅子の寄贈活動は継続されており、10年度は47台を寄贈されました。
ご自身でよく飛行機を利用されるので、車椅子の方がボディーチェックをくまなくされているのを見て、当社と同じ思いを持っていてくださいました。そして、金属を一切使わない車椅子に感銘し、即座に協力しようと出資を決めてくださり、3台を寄贈していただきました。
上述のようにコスト面が課題ではありますが、「Ring of Red~赤星憲広の輪を広げる基金~」のように趣旨賛同いただける企業・団体の協力をいただき、今後空港への配備を拡充させ、全てのお客さまが快適に旅立つことができる世界づくりに今後とも努めたいと考えております。
(この記事は経済総合(毎日新聞)から引用させて頂きました)
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