米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は２０日、大手金融機関に対して資本増強などを促す規制強化案を発表した。欧州債務危機などで世界経済の不透明感が増す中、金融機関の財務基盤を強化し、深刻な連鎖破綻などを防ぐのが狙い。



　規制案の対象となるのは、資産規模が５００億ドル（約３兆９千億円）以上の大手銀行。当局が「金融システム上、特に重要」とする保険会社やノンバンク、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（ＦＧ）傘下の米銀ユニオンバンカルなども含まれる見通しだ。



　規制の柱となる資本強化では、狭義の中核的自己資本比率について、現行の倍以上となる５％超の維持を景気低迷時でも求められる。また、世界の主要金融機関を対象に国際決済銀行（ＢＩＳ）が進める規制強化の枠組みに基づき、自己資本比率を上乗せすることも将来的に提案する。金融機関の健全性を審査するストレステストも毎年実施し、結果を公表する。



　規制案は昨年成立した米金融規制改革法に基づくもので、ＦＲＢは２０１２年３月まで規制案に対する意見を公募し、決定する。（ワシントン　柿内公輔）





(この記事は経済総合（産経新聞）から引用させて頂きました)

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